春頃から猫さんの嘔吐が多くなりました。これは尋常ではないと思い、動物病院へ連れて行くと「特にこれといった疾患は見つからない。消去法でいくとおそらく膵炎でしょう」と診断されました。
エコー検査やレントゲン検査、尿検査などフルコースで検査して、あとは膵炎かどうかがわかる【猫膵特異的リパーゼ(Spec fPL)】の検査結果が出るのを待つだけ。
愛猫ティアラは本当に膵炎なのか?ドキドキしながら結果を聞きに行きました。
猫膵特異的リパーゼ(Spec fPL)検査とは?
猫膵特異的リパーゼの検査は、アイデックス ラボラトリーズ株式会社 検査サービス事業部が行っています。
参考 アイデックス検査サービス
以前は「膵臓が炎症を起こしている」と証明するすべがなかったそうです。今は「膵特異的リパーゼ」という血液中の酵素量を測定することで、確実な診断が可能になりました。
6月24日(土)に採血して、千葉県の病院から東京のアイデックス検査サービスへ送付。検査結果は6月27日(火)の夕方には出ていました。
1週間くらいかかるのかと思っていましたが…意外と早く結果がわかるんですね!
猫膵特異的リパーゼの検査結果(数値)
猫膵特異的リパーゼの参考基準値(数値)
膵炎かどうかを判断する、猫膵特異的リパーゼの参考基準値は次のようになります。
- 参考基準値:0-3.5μg/L→膵炎である可能性は低い(他の疾患の検査推奨)
- :3.6-5.3μg/L→膵炎の可能性がある(再検査や詳細な検査推奨)
- :5.4-μg/L→膵炎の可能性が高い(危険因子や併発疾患の検査推奨)
愛猫ティアラの猫膵特異的リパーゼの検査結果(数値)は?
ティアラの場合は、参考基準値:0-3.5μg/Lに対して、検査結果:3.5μg/Lでした。
「3.5」という数値は上限ギリギリ!これまた悩ましい数値です。獣医師もなんだかハッキリしない。ハッキリできない理由が次の記述でわかりました。
- Spec fPLが高い → 検査結果の信頼性が高い(特異度が高い)→膵炎と診断される
- Spec fPLが低い → 検査結果の信頼性が低い(感度が低い)→”膵炎ではない”とは限らない
しかし猫膵特異的リパーゼも結果の解釈には注意が必要です。この検査は、数値が高ければ膵炎と診断されます。一方で低かった場合は必ずしも”膵炎ではない”とは言えません。数値が上がりにくいため、実際には膵炎でも正常値で検査結果が出ることがあるからです(ある報告では32%)。
引用元 猫の膵炎のアウトライン
どうやら膵炎とは本当にやっかいな病気で、この猫膵特異的リパーゼの「数値が低い=膵炎ではない」とは言えないようです。
だからティアラも数値が低くても安心できないわけですね。「膵炎ではない」と断言できるような検査結果でなくて、とても残念です。
猫膵特異的リパーゼの費用は?
猫膵特異的リパーゼの費用は、6,480円でした。
※猫の病気でかかった治療費(費用)は別途まとめてあります。
膵炎の”疑い”で治療を開始します
結局、猫膵特異的リパーゼの検査をしても「膵炎の可能性は低いものの、膵炎ではないと断定もできない」というあいまいな結果でした。
他に要因が見つからず、膵炎の疑いを消し去ることもできない状態となりました。モヤモヤは残りつつも、とりあえず膵炎の治療をしていきます。
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